洗濯物って、部屋干しでもカラッと乾くの?
洗濯物が乾きやすい環境で干すのが大切だよ
部屋干しのハテナ
- 洗濯物はどうして乾くの?
- 部屋干しでもカラッと乾くの?
- 外干しと部屋干し、どっちがおススメ?
こんな疑問にお答えします。
本サイトでは、日々の生活に欠かせない洗濯を、今の生活様式にあった形で楽に時短するための方法やグッズを解説しています。
今回の記事では、部屋干し乾燥で大切な洗濯物が乾きやすい環境について詳しく解説します。
目次
洗濯物はどうして乾くの?洗濯物が乾く3つの仕組み
教えて!
洗濯物はどうして乾くの?
答え
洗濯物に含まれる水分が蒸発して周りの空気に拡散すると乾きます
詳しく解説します。
【仕組み1】洗濯物に含まれる水分を蒸発させる
洗濯物を乾かすためには、まず洗濯物に含まれる水分を蒸発させます。
洗濯物の水分の蒸発
洗濯物を干しはじめる
水分が蒸発する
さらに詳しく
洗濯物の水分を蒸発させる方法は?
洗濯物の水分を蒸発させる方法は?
気温を上げれば蒸発するよ
水を構成している水分子は運動しています。
水の温度が上がっていくと、水分子のいくつかは激しく運動するようになります。
激しく運動する水分子の中で、100℃に相当する運動エネルギーを得たものが外に飛び出していきます。
これが蒸発です。
ここがポイント
気温が高いと蒸発しやすい
周りの気温が高いと洗濯物の温度も上がるので、激しく運動する水分子が多くなってどんどん外に飛び出します=洗濯物に含まれる水分が蒸発します
周りの気温が低い
周りの気温が高い
もっと詳しく
乾きやすくなる気温の目安は?
洗濯物が乾きやすくなる気温には目安があります。
乾きやすい気温(室温)の目安
- 室温は20℃以上で洗濯物が乾きやすくなる
【仕組み2】蒸発した水分を周りの空気に拡散させる
洗濯物から蒸発した水分は、周りの空気が乾燥していると拡散しやすくなります。
蒸発した水分の拡散
周りの湿度が高い
周りの湿度が低い
さらに詳しく
蒸発した水分が拡散しやすくなる方法は?
蒸発した水分が拡散しやすくなる方法は?
気温を上げて、湿度を下げれば拡散しやすくなるよ
ここがポイント
気温による飽和水蒸気量の違い
空気中に含まれる水分(水蒸気)の量には限界があり、1m3の空気中に含むことができる水蒸気量を、飽和水蒸気量といいます
気温によって、飽和水蒸気量は変わります
気温が高い
気温が低い
気温が高い夏は湿度が高く、気温が低い冬は湿度が低いのも、温度によって空気がたくわえられる水分量が変わるためです。
もっと詳しく
乾きやすくなる湿度の目安は?
洗濯物が乾きやすくなる湿度には目安があります。
乾きやすい湿度の目安
- 湿度は60%以下で洗濯物が乾きやすくなる
【仕組み3】水分の蒸発と拡散をサイクルさせて乾かす
洗濯物の周りの空気を循環させて、湿った空気と乾いた空気を入れ替えます。
水分の蒸発と拡散をサイクルさせて乾かします。
洗濯物の周りの空気の循環
空気の流れがない
空気の流れがある
さらに詳しく
湿った空気を乾いた空気と入れ替える方法は?
湿った空気を乾いた空気と入れ替える方法は?
洗濯物に風をあてて入れ替えるよ
空気の流れがないと、洗濯物の周りが湿った空気でいっぱいになってしまい、水分の蒸発も拡散もできなくなってしまいます。
ここがポイント
風をあて続けると湿った空気は常に乾いた空気と入れ替わるので、水分の蒸発と拡散をサイクルさせて乾かせます
【まとめ】洗濯物が乾く仕組み
洗濯物が乾く仕組み
洗濯物に含まれる水分を蒸発させる
方法:気温を高くする
目安:乾きやすい気温は20℃以上
蒸発した水分を周りの空気に拡散させる
方法:湿度を下げる
目安:乾きやすい湿度は60%以下
水分の蒸発と拡散をサイクルさせて乾かす
方法:洗濯物に風をあてる
部屋干しでもカラッと乾くの?洗濯物が乾く仕組みに必要な家電
教えて!
部屋干しでもカラッと乾くの?
答え
カラッと乾かすために、洗濯物が乾く仕組みに必要な部屋干し家電をそろえましょう
詳しく解説します。
部屋干し家電に必要な暖房・除湿・送風機能
自然の力を頼れない部屋干しでカラッと乾かすためには、洗濯物が乾く仕組みに必要な部屋干し家電をそろえましょう。
洗濯物が乾く仕組みの3つの方法に注目すると、部屋干しに求められる家電の機能がわかります。
部屋干しに必要な家電の機能
- 室温を20℃以上に保つ暖房機能
- 湿度を60%以下にする除湿機能
- 洗濯物に風をあて続ける送風機能
エアコンで暖房機能と除湿機能を使い分けよう
暖房機能と除湿機能を備える部屋干し家電としておススメしたいのがエアコンです。
エアコン暖房機能の役割
- 室温を上げて、洗濯物に含まれる水分を蒸発させる
エアコン除湿機能の役割
- 湿度を下げて、洗濯物から蒸発した水分を周りの空気に拡散させる
暖房機能と除湿機能を備えるエアコンですが、この2つの機能は同時に使えません。
湿度を下げるためには室内の空気を冷やす必要があるため、暖房機能と同時には使えないのです。
じゃあエアコンは暖房機能と除湿機能、どちらを優先して使えばいいの?
梅雨から夏は除湿機能、寒い時季は暖房機能を使うのがおススメだよ
先ほど説明した通り、エアコンは除湿時に空気を冷やすため、暑い時季は快適な室温まで下げながら除湿できます。
洗濯物が乾きやすくなるエアコンの使い方は、下記の記事で詳しく解説しています。
部屋干しで洗濯物が乾きやすくなるエアコンの使い方は?
続きを見る
また、エアコンの中には除湿機能のひとつとして、部屋干しモードを備えている機種もあります。
Panasonic エオリア
Panasonicのエオリアでは、2021年モデルのX・AX・EX・GXシリーズに衣類乾燥モードがあります
洗濯物を乾かしたいとき「衣類乾燥モード」
室内湿度に応じた風量で、除湿をしながら衣類を乾燥します。さらに「ナノイー X」で部屋干し臭(生乾き臭)をしっかり抑制。雨の日や花粉の季節におすすめです。●衣類の乾燥が目的のため、温度・湿度・風量は調整できません。部屋に人がいないときにおすすめします。
2021年モデル X/AXシリーズ AI 冷房・除湿 | 商品一覧 | エアコン | Panasonic(https://panasonic.jp/aircon/products/21x_21ax/cooling.html#dehumidify)便利に選べる3つの除湿モードより引用
日立ルームエアコン 白くまくん
日立のルームエアコン白くまくんのX・Sシリーズにはランドリー除湿モードがあります。
ランドリー除湿(カラッと部屋干しモード)
[くらしカメラ AI ]の「湿度カメラ」機能で、部屋干しの洗濯物を見つけると、集中的に除湿して乾燥しやすくします。室温の低い時は暖房運転を組み合わせて運転します。※室温が上がることもあります。
特長:カラッと除湿 : エアコン : 日立の家電品(https://kadenfan.hitachi.co.jp/ra/lineup/xseries_l/feature10.html)より引用
どちらのエアコンも、雨の日や花粉が多い日など外干しができない時に役立つような説明ですが、エアコンだけで乾きやすい環境になるので、部屋干し派としてもうれしい機能です。
Panasonicの衣類乾燥モードは温度・湿度・風量の調整ができなかったり、日立のランドリー除湿モードは室温が上がったりするので注意しましょう。
衣類乾燥除湿機で湿度を下げて空気を循環させよう
除湿機能と送風機能が同時に使える部屋干し家電としておススメしたいのが衣類乾燥除湿機です。
衣類乾燥除湿機の役割
- 除湿機能
湿度を下げて、洗濯物から蒸発した水分が周りの空気に拡散しやすい環境にする
- 送風機能
洗濯物の周りの湿った空気と乾いた空気を循環させる
どうして衣類乾燥除湿機の除湿機能と送風機能は同時に使えるの?
除湿する時に室内に排出される風を、衣類乾燥に生かしているからだよ
衣類乾燥除湿機の送風は、除湿をする時の副産物である乾燥した空気の排出を生かした機能です。
ここがポイント
洗濯物の周りの湿度を下げて、さらに乾燥した空気を洗濯物にあてるので、とても効率的に洗濯物を乾かせます
衣類乾燥除湿機には、送風機能が魅力的な機種が多くあります。
三菱衣類乾燥除湿機 MJ-M120SX
三菱衣類乾燥除湿機 MJ-M120SXは、洗濯物が濡れている場所を「部屋干しおまかせムーブアイ」が自動で見つけて乾かします。
Panasonic衣類乾燥除湿機 F-YHUX120
Panasonicの衣類乾燥除湿機 F-YHUX120は、「ナノイー X」で衣類を除菌し、部屋干し臭を抑制して乾かします。
除湿方式が、梅雨も冬も一年中優れた除湿力を発揮するハイブリッド方式である点もおススメです。
衣類を除菌しながら乾燥
身の周りを清潔を保つことに関心が高まっている今、部屋干しの衣類にも気を遣いたいですよね。洗濯物は放置しておくと菌が繁殖し、部屋干し臭の原因に。独自の「ハイブリッド方式」で1年中スピーディに衣類乾燥、さらには「ナノイー X」で衣類を除菌し、部屋干し臭を抑制します。
F-YHUX120 | 商品一覧 | 衣類乾燥除湿機 | Panasonic(https://panasonic.jp/joshitsu/products/f-yhux120.html)より引用
衣類乾燥除湿機の選び方のポイントは、下記の記事で詳しく解説しています。
部屋干し派が選ぶ衣類乾燥除湿機のポイントは?失敗しない除湿機選び
続きを見る
湿度が低い方が乾燥しやすくなりますが、40%以下になるとウィルスが発生しやすくなります。風邪や喉の傷みの原因にもなりますので、人がいるスペースで部屋干しする場合は、湿度を下げ過ぎないように注意しましょう
サーキュレーターで空気を循環させよう
送風機能を備えた部屋干し家電としておススメしたいのがサーキュレーターです。
エアコンや衣類乾燥除湿機と異なり、サーキュレーターは送風機能だけです。
しかし直進性のある強い風で、部屋干し送風のほかに空気循環や換気で一年を通して活躍してくれます。
サーキュレーターの送風機能
- 洗濯物の周りの湿った空気と乾いた空気を循環させる
サーキュレーターは、洗濯物が乾きやすいアーチ干しと相性がいいです。
アーチ干し
丈の長い洗濯物(大人の衣類やタオルなど)を外側に、丈の短い物(子どもの衣類やハンカチなど)を内側にかける干し方です
- 外側に干す洗濯物は、空気に触れる面積が多く蒸発した水分が拡散しやすい
- 真ん中の洗濯物は、空気に触れる面積は少ないが丈が短く含んでいる水分も少ないので乾きやすい
- アーチ干しの真ん中に大きな空間ができるので、サーキュレーターが放射状に送る風が洗濯物全体にあたる
衣類乾燥モードがついたアイリスオーヤマのサーキュレーターがおススメです。
サーキュレーターアイ 24畳 DC JET 15cm PCF-SDCC15T
衣類乾燥モードがついたモデルの中ではもっとも機能がシンプルですが、低い位置から上下左右自動首振り機能で風を送ります。
空気循環や換気用としての機能も十分です。
この室内物干しのように、上下左右に幅広く洗濯物に風をあてる場合は、高さがないサーキュレーターが役立ちます。
洗濯物は時間が経つと水分が下にたまるので、下から風をあてた方が乾きやすいからです。
洗濯物が乾きやすくなるサーキュレーターの使い方は、下記の記事で詳しく解説しています。
部屋干しにはサーキュレーターが扇風機より最適なワケ
続きを見る
【家電のまとめ】洗濯物が乾く仕組みに必要な「部屋干し三種の神器」
部屋干し三種の神器
- エアコン【暖房/除湿】
- 衣類乾燥除湿機【除湿&送風】
- サーキュレーター【送風】
三種の神器で乾かす仕組み
室温を高くして水分を蒸発させる
エアコン
湿度を下げて蒸発した水分を拡散させる
衣類乾燥除湿機/エアコン
風をあてて空気を循環させる
サーキュレーター/衣類乾燥除湿機
部屋干し三種の神器は、三つ全てそろっていなくても乾かせます。
Panasonicのエオリアや日立の白くまくんのように、部屋干しモードがあるエアコンなら一台で済むかもしれません。
それぞれの部屋干し事情に合わせてご検討ください。
外干しと部屋干し、どちらがおススメ?
教えて!
外干しと部屋干し、どっちがおススメ?
答え
部屋干しがおススメです
詳しく解説します。
外干しの方がカラッと乾くは思い込み
外干しの方がカラッと乾いて気持ちいいよね!
条件がいい時に干しているだけだよ
天気がいい日に外干しするとカラッと乾くのは、洗濯物が乾く仕組みがそろっているからです。
天気が悪い日に部屋干し臭がするのは、洗濯物が乾く仕組みがそろっていないからです。
自然の力でも家電の力でも、洗濯物が乾く仕組みは一緒です。
ここがポイント
洗濯物が乾く仕組みがそろっていれば、外干しでも部屋干しでもカラッと乾きます
それでも、外干しと部屋干しどちらがいいのと聞かれたら、断然部屋干しをおススメします。
外干しには、解消できないデメリットがあるからです。
外干しの解消できないデメリット
外干しのデメリット
- その日の天候によって干す場所を変える必要がある
- 急な雨降りで洗濯物が濡れる場合がある
- 紫外線による生地の傷み、花粉や砂ぼこりの付着
外干しのデメリットは、洗濯物を干す環境をコントロールできないのが原因です。
自然はコントロールできないので、外干しを続ける限りこのデメリットに悩まされます。
部屋干しは常に「洗濯物が乾きやすい環境」にできる
部屋干しこそ洗濯物を干す理想の環境と思うワケが3つあります。
部屋干しのメリット
- 洗濯物が乾きやすい環境を自分で整えられる
- 時間も手間もムダにせず確実に乾かせる
- 常に乾きやすい環境で洗濯物を干せる
この3つの特徴は、外干しのデメリットの改善策になっています。
ここがポイント
部屋干し三種の神器で洗濯物が乾く仕組みがそろう部屋干しは、常に時間も手間もムダにしない洗濯ができる理想の環境です
まとめ:部屋干しスペースを洗濯物が乾きやすい環境にしよう
四季によって気温や湿度の変動がある日本で、天候に悩まされずに洗濯物を干すには部屋干しが一番です。
部屋干し三種の神器の力で洗濯物が乾きやすい環境にすれば、部屋干し臭を気にせずに洗濯物を乾かせます。
洗濯物が乾きやすい環境を整えれば、毎日が洗濯日和です。
洗濯物が乾きやすい環境
気温が高い
洗濯物に含まれる水分が蒸発しやすい
湿度が低い
空気中に蒸発した水分が拡散しやすい
風がある
洗濯物の周りの湿った空気と乾いた空気が循環しやすい
今回は以上です。