部屋干しで急いで乾かしたい時におススメの干し方はありますか?普段は部屋干しをしないから乾燥アイテムなんて持ってないけど、一晩で洗濯物を乾かしたいです。
こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 【部屋干しのコツ】一晩で乾かす時短乾燥のイロハ
- 時短乾燥でおススメの干し方【アーチ干し】
- 時短乾燥の最終兵器はこれ【おススメアイテム】
- まとめ:急な時短乾燥でも心配無用
今回は、とにかく早く洗濯物を乾かしたい!という人、特に「明日の朝まで!」という人に、時短乾燥のポイントをお話しようと思います。
なんとかして明日までに、いや一分でも一秒でも早く洗濯物を乾かしたい時ってありますよね?
まずは洗濯機を回してください。それこそ時短のためにおいそぎモードにしたいところですが、夜だと振動が気になるのでナイトモードで回すしかないっていう場合もありますよね。時間がないっていうのに!
大丈夫です。洗濯機が動いている間にこのページを読めば、明日の朝までにきっと乾きます。きっと、ですが。
時間がありませんので、さっさと本題に入りましょう。これから詳しく解説します。
目次
【部屋干しのコツ】一晩で乾かす時短乾燥のイロハ
ポイント
急な時短乾燥では、ベストな環境で干すことを求めるより、ワーストな環境で干さないようにする。
乾きやすい環境は必要ない
洗濯物を乾かすためには、洗濯物の水分が蒸発しやすい環境を整える必要がありますが、今回はあきらめましょう。
普段は外干しがほとんどで、部屋干しなんて滅多にしないのに
「今から乾きやすい環境を整えて」
なんて言われても、難しいというか無理ですよね。
大丈夫です。乾きやすい環境というのはベストの状態であって、その環境以外では乾かないわけではありません。
それよりも「乾きにくい環境で干さないこと」、つまりワーストの状態を避けることを優先しましょう。
乾きやすい環境を整えるのに時間を使うよりも、一秒でも早く一分でも長く洗濯物を干す時間を確保した方が確実に乾きます。
乾きにくい環境を避ける
まず、洗濯物が乾きやすい環境とは次のような環境です。
洗濯物が乾きやすい環境
- 気温が高い=洗濯物に含まれる水分が蒸発しやすい
- 湿度が低い=蒸発した水分が空気中に拡散しやすい
- 風がある=洗濯物の周りの湿った空気と乾いた空気を入れ替える
部屋干しでこの環境を整える三種の神器が、エアコン・除湿機・サーキュレーターです。
三種の神器を使うとこのような効果があります。
三種の神器の効果
- エアコン=気温(室温)を高くして水分を蒸発させる
- 除湿機=湿度を下げて蒸発した水分を拡散させる
- サーキュレーター=風をおこして空気を循環させる
この三種の神器がそろっていたら積極的に使いましょう。
ひとつあるだけでも、乾くまでの時間は段違いです。
また、除湿と送風という一台二役の衣類乾燥除湿機や、理想の部屋干し環境の全てを備える浴室乾燥機があれば、一晩なんて長すぎるくらいです。
もっとも、普段からこれらのアイテムを乾燥に使っている人であれば、この記事は見に来てないと思いますが。。。
それでは、逆に洗濯物が乾きにくいのはどんな環境でしょう?
洗濯物が乾きにくい環境
- 気温が低い=洗濯物に含まれる水分が蒸発しない
- 湿度が高い=空気中にも水分が多いため水分が蒸発しても拡散しない
- 風がない=洗濯物の周りに湿った空気が滞留する
このような環境で干すのを避けるだけで、洗濯物が乾くスピードは変わります。
時短乾燥で風が最も重要なワケ
時短乾燥したい時に、最も重視するべきなのは風です。
洗濯物を早く乾燥させるために、水分を蒸発させることで湿った洗濯物周辺の空気と、乾燥した空気を入れ替えてあげましょう。
水分を蒸発させつづけるためには湿度も重要です。
気温が高くても湿度も高ければ水分が蒸発しつづけることができないので乾くまで時間がかかります。
気温がそれほど高くなくても湿度が低ければ、蒸発した水分がどんどん空気中に拡散しますので乾くスピードは速くなります。
湿度が重要なら、除湿機じゃないの?
こんな疑問を持つ人もいるかもしれませんが、洗濯物を乾かす部屋全体の湿度ではなく、洗濯物を中心とした半径1メートルくらいの範囲の湿度が上がらないようにすることが重要なのです。
除湿機で六畳分や八畳分の広さの湿度を下げることがムダになるわけではありませんが、それ以上にピンポイントで洗濯物の周りの湿度を低く保ち続けることが時短乾燥では必要です。
それには、扇風機やサーキュレーターを使って風をあてて、洗濯物の周りの湿った空気と乾燥した空気を入れ替える循環サイクルが最適なのです。
風を起こすための電化製品がない場合は、洗濯物を干す部屋を閉め切らずに空気が流れやすくするだけでも乾きやすくなります。
一晩で乾かす時短乾燥のイロハ
- 「乾きにくい環境」を避けて干せば、時短乾燥でも乾かすことができる。
- 乾きにくい環境とは、気温は低く、湿度は高く、風がない環境。
- 洗濯物の周りの湿った空気を滞留させないために、洗濯物周辺の空気を循環させる。
時短乾燥でおススメの干し方【アーチ干し】
洗濯物の間隔をあけて干す【こぶし大】
乾かすもの同士の間隔をあけて干すのは洗濯乾燥の基本ですが、時短乾燥ではより意識する必要があります。
衣類と衣類の間、衣類とタオルの間。どんな組み合わせでも、洗濯物はこぶしひとつ分くらいの間隔をあけて干してください。
生地が重なるところは空気に触れる面積が小さくなるため、水分が蒸発しにくくなります。
長袖の脇部分、パーカーのフードも生地が重ならないように広げて干すことをおススメします。風通しのよい専用ハンガー があると便利ですよ。
ジーンズなどのズボンは裏返して筒干し、バスタオルのように丈が長く厚手のものは囲み干しをするとより乾きやすくなります。
バスタオル用にまとめて干すことができるハンガー があれば、普段使いもできるのでとても重宝します。
アーチ干しで洗濯物が空気に触れる面積を増やす
大人の衣類やタオルなどの丈の長いものを外側に、子どもの衣類やハンカチなど丈の短いものを内側に干すアーチ干しがより効果的です。
水分をより多く含んでいる丈の長いものが一番外側にあるため空気に触れる面積が多く、蒸発した水分が拡散しやすくなります。
真ん中に干す洗濯物は水分が蒸発しにくくなりますが、丈の短いものであれば含んでいる水分も少ないので、とても理にかなった干し方です。
時短乾燥では風が重要というお話はしましたが、このアーチ干しが洗濯物に風をあてる時に最大限の効果を発揮します。
常に部屋干しする人はもちろん、普段は外干しの人でも天気が悪い時や肌寒い時期に室内用の物干しはとても重宝します。
サーキュレーターや衣類乾燥除湿機とセットで使用するのに最適な通気性に特化したタイプや、インテリアになじむデザインなど、自分が使用するシーンや置き場所に合わせて選びましょう。
洗濯物の下部分に風をあてよう
時短乾燥では風が重要ですが、風をあてる場所も重要です。
風は洗濯物の下部分にあたるようにしてください。なぜかというと、洗濯物の水分は時間がたつにつれて下にたまるからです。
部屋干し後、しばらくたってからピンチハンガーにつるしたタオルやハンガーにかけた衣類を触ると、上の方は乾き始めているのに下の方はまだまだ濡れているのがわかります。これは、洗濯物の水分も例外なく重力の影響を受けるためです。
つまり、洗濯物の下部分は水分がたまりやすいため蒸発量も多くなります。この部分に風をあてて空気を入れ替えると、蒸発した水分がどんどん拡散されてより早く乾きます。
風をあてるのは扇風機でも構いませんが、より風を送る機能に特化したサーキュレーターの方が適任です。
洗濯物から少し離して、内側の丈の短いものから外側の丈の長いものまで風があたるようにしましょう。乾かす量が多い場合は、首振り機能などで広く風をあてるようにしてください。
アーチ干しでは真ん中に大きな空間ができるため、中心部から放射状に風を送ることでさえぎられることなく全ての洗濯物に風があたります。
真ん中に丈の長いものを干すV字型や、丈の長いものと短いものを交互に干す長短干しでは、丈の長いものによって風がさえぎられてしまうため、効率的な乾燥ができません。
洗濯物の周囲の空気の入れ替えが目的ですので、風力は洗濯物にあたる程度で充分です。
洗濯物同士の間隔は広ければ広いほどいいので、もし乾いたものがあれば外して、その分の間隔を広げてください。さらに乾きやすくなります。
【部屋干し臭対策】さらに確実に乾かすコツ3つ
乾きにくい環境でも乾かすことは可能です。
でも、乾くまでの時間が長いほど、洗濯物に残る汚れや水分をエサとする部屋干し臭の原因菌が繁殖しやすくなります。
部屋干し臭を防ぐためにも、少しでも早く乾かすことができるコツを3つご紹介します。
コツその1:カーテンレールに干さない
一つ目のコツは、カーテンレールに干さないことです。
カーテンレールに干すと、洗濯物とカーテンが接してしまう部分の水分が蒸発しにくくなります。また、カーテン自体にも汚れがあるため、せっかくキレイに洗った洗濯物に汚れが付くこともあります。そして、洗濯物に接した部分のカーテンも水分を含んでしまうため、カビの原因になります。
もし、どうしても干す場所が足りない場合は、カーテンレールにひっかけて使うハンガーラック を使って、できるだけカーテンと直接触れないように洗濯物を干しましょう。
コツその2:台所の近くに干さない
二つ目のコツは、台所の近くに干さないことです。
これは時短乾燥に限らずですが、台所の近くに干すと、炒め物や煮物などの料理の匂いが洗濯物にうつります。着ている服にも匂いはうつりますから、水分を含んでまだ乾いてない洗濯物ならなおさらです。
せっかくほとんど乾いていたのに、朝食の準備をしていたら洗濯物に匂いがうつったなんてことがないようにしましょう。
コツその3:除湿機やエアコンを使う
三つ目のコツは、除湿機やエアコンを使うことです。
洗濯物を干す部屋の湿度は低い方がより乾きやすいことや、室温が高い方が水分が蒸発しやすいことは言うまでもありません。
普段、部屋干しで除湿機やエアコンを使うことがない人も、この機会に使ってみてください。部屋干し臭を気にせず乾かすことができるはずです。
時短乾燥でおススメの干し方
- 洗濯物は、こぶし大ほどの間隔をあけて、生地の重なりが少なくなるように干す。
- アーチ干しをすることで、丈の長いものほど空気に触れる面積が大きくなるようにする。
- 乾きにくい洗濯物の下部分に、アーチ干しの中心から放射状に風をあてると乾きやすくなる。
- カーテンレールや台所の近くに干すのを避け、除湿機やエアコンが使えれば積極的に使うことで部屋干し臭対策になる。
乾きやすい環境や三種の神器がそろっていなくても、この干し方を実践すれば一晩で時短乾燥ができるはずです。
ここからは、今後また急に時短乾燥をすることになった時のために、おススメの乾燥アイテムをご紹介します。
時短乾燥の最終兵器はこれ【おススメアイテム】
衣類乾燥除湿機
除湿機に、衣類を乾かすための送風機能がついたのが衣類乾燥除湿機です。
風をあてるという役割は扇風機やサーキュレーターとかぶりますが、大きく異なる点があります。衣類乾燥除湿機は、部屋を除湿しながら乾燥した風をあてることができるのです。
扇風機やサーキュレーターは、その場の空気を循環させるだけですので、もともと湿度が高い部屋であれば、どんなに空気を入れ替えても限界があります。
一台二役の衣類乾燥除湿機は、急な時短乾燥の時だけではなく、気温は高いけど湿度も高い梅雨時でも大活躍します。
もちろん部屋干しで普段使いするのもおススメです。
普段から頼りになる、そして困った時にもっと頼りになるのが衣類乾燥除湿機です。
浴室乾燥機
乾燥しやすい環境を作る機能の全てを備えているのが浴室乾燥機です。
浴室乾燥機は、温風で浴室内の温度を高めて洗濯物の水分を蒸発しやすくさせるとともに、換気を行うことで空気を循環させて湿った空気を逃がします。
つまり三種の神器(エアコン・除湿機・サーキュレーター)の役割が集約された優れものです。
干すスペースが浴室内に限られるため、普段使いの乾燥場所として最適とは言えませんが、乾燥する量が限られる場合や、より乾きにくいものだけを別で乾かすという場合に大活躍します。
衣類乾燥除湿機とセットで使うのもおススメです。
上から温風を出す浴室乾燥機に対して、下から送風する衣類乾燥除湿機は相性抜群。洗濯物に含まれる水分を上下で蒸発させますので、ジーンズや厚手のタオルの乾燥も心配はありません。
時短乾燥の最終兵器はこれ
- 除湿と送風という一台二役の衣類乾燥除湿機は、時短乾燥だけではなく、梅雨時や普段の部屋干しでも大活躍する。
- 乾燥できる量に限りがあるが、浴室乾燥機は乾燥しやすい環境を全て備えている。
- 相性抜群の浴室乾燥機と衣類乾燥除湿機をセットで使うことで、ジーンズや厚手のタオルなどがより早く乾く。
まとめ:急な時短乾燥でも心配無用
備えあれば患いなしとはよく言いますが、備えがなくても問題を解決する方法はあります。
普段は外干しがほとんどという人にとって、部屋干しはあくまでも緊急避難的なオプションとしての選択ならぬ洗濯かもしれません。
でも、天気に左右されず、自分の都合でできる部屋干しは、最高の時短洗濯です。
洗濯をルーティン化するためにも、部屋干しすることをおススメします。
明日の朝、今から干す洗濯物が乾いているのを確認したら、ぜひご検討ください。
今回のポイントをおさらい
- 普段部屋干しをしない人が急な時短乾燥をする場合は、乾きにくい環境を避けて洗濯物を干す。
- 洗濯物はこぶし大程度に間隔をあけて、丈が長いものを外側に、丈が短いものを内側にしてアーチ干しをする。
- アーチ干しの中心から、水分がたまりやすい洗濯物の下部分に向けて放射状に風をあてて、湿った空気を入れ替える。
- カーテンレールや台所の近くに干すのは避け、除湿機やエアコンを積極的に使うことで部屋干し臭対策ができる。
- 衣類乾燥除湿機や浴室乾燥機は、普段も緊急時も頼りになる乾燥アイテム。
今回は以上です。